« 南西区域の防衛強化の必要性(署名協力依頼) | トップページ | 東南アジア諸国の独立を助けた日本軍 »

2012年1月29日 (日)

緊張の高まり、国の存亡をかけて(イランとイスラエル)

 国連決議を無視し、イランが核開発を止めないと、欧州もアメリカも制裁に乗り出そうとしています。周囲を敵に囲まれているイスラエルはネタニヤフさんがイランに対しては単独行動も辞さないと、単なる脅しではない本気であるところを示しました。歴史的に見ても、イスラエルは、自らの安全保障に脅威となる近隣の国が核兵器を持つ事を絶対に容認しない事は我々も十二分に承知しています。今、まさに西南アジアに風雲が起ころうとしています。一人中国だけが欧米と歩調を合わせようとはしていません。それだけ、国に実力がついたと同時に、主導権をアメリカの思惑に操られないようにという老獪さでしょう。まさに、国際政治の駆け引きを見る思いです。イランにしてもイスラエルにしてもその姿勢には明確な一つの意思を見てとれます。それは「生殺与奪の手段を他国に握られない」という事です。ここに数千年来、苛烈な自然環境の中で、人間の「業」をむき出しに弱肉強食、エゴのせめぎ合いの中で生き抜いてきた民族のしぶとく、したたかな行動様式を見ます。イランにしてみると、核不拡散条約の批准を迫る欧米やロシアは自国の優位を他国に押し付けようとする身勝手にしか思えないでしょうし、自らの主張は正当性を欠いているなどという意識は皆無でしょうから、「中東情勢は世界の火薬庫」を改めて認識せざるをえません。
      
 それに対して、我が母国、日本の現状はまさに「寒心に耐えず」というのが安全保障に興味を持つ国民に共通する思いではないでしょうか。野田さんの施政方針演説を読んでいても途中で放り出してしまいました。相も変わらず「経済の再生、平和、友好親善、国際貢献」と戦後の姿勢を言葉を変えて言っているのみです。新機軸も有りません。俗な表現ですが「凡人のたわごと」でしかありません。外務大臣の演説も然りで、内(内政)にのみ向けられる意識、外(国際情勢)への無関心は戦後の日本の企業に見られる構造的な危機、「運命共同体」および「機能的要請」の前には無条件での従属を求められ、科学的分析能力を喪失する体質(小室直樹著「危機の構造」)と同じです。政治を凡人の生活感覚や企業と同じ経営感覚でやられては国が滅びます。
      
 民主党政権が内(内政)にのみ関心を向けるなか、戦後日本が育てた隣の怪物は日中中間線を越えて航空機による巡視を開始すると堂々と発表しました。外務省では、牽制であろうとの判断もあるとのことですが、果たしてそうでしょうか。太田海将の説である「中国はとてつもない能力を手にした」;航空母艦を保有した途端に、第二列島防衛線の実効化に向けた遠大な計画を着々と進めているように思います。まさに戦略的な思考の元に動いているのでしょう。中国の戦略性を見て、もし日本が「国の存亡の危機」を感じた時、イランと同じように「核開発」に踏み切るという決意をしたと仮定してみたらどうでしょう。イスラエルと同じ態度を取る国は現れないのでしょうか。アメリカ、中国、ロシア、北朝鮮は国際情勢に鑑みて、日本も韓国も台湾も核開発を行うが良い、皆が同じ条件に立てば、均衡がとれると容認するでしょうか。まともな感覚であれば、それは、決してないでしょう。
    
 現在の核保有国にとってみると、北朝鮮ほどの取るに足らない小国でさえ核兵器を手にしただけで、意の通りに制御できないのに、北朝鮮と比べ、国家としての基礎体力が桁外れに違う日本が「核保有」を実現したら手に負えない事は説明不要です。核を持たないが故に「制御可能な家畜化された象」の状態に収まり、その優れた能力を引き出し利用できる「世間知らずの善人」でいる日本にしておく事がそれらの国々には国益に沿う事です。「私が騎士、お前は馬」の甘い蜜の源を手放そうとはだれも考えないでしょう。
      
 真の独立国「日本」を実現させようと思うのなら、西南アジア情勢からは学ぶものが多いのではないでしょか。「学ぶ姿勢を忘れた時、日本は敗れた」と言われたのは井上成美.海軍大将でしたか.大井篤海軍大佐でしたか、今の「胸突き八丁」の苦労と度胸のない坊っちゃん政治家に聞かせたいものです。今の政治家の力では母国は昔日の「強い日本」を蘇らせることはできません。
平成24年1月26日
守山善継

|

« 南西区域の防衛強化の必要性(署名協力依頼) | トップページ | 東南アジア諸国の独立を助けた日本軍 »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

ドキドキメールではあなたが物語の主人公です

投稿: ドキドキメール | 2012年2月16日 (木) 13時35分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/532355/53850262

この記事へのトラックバック一覧です: 緊張の高まり、国の存亡をかけて(イランとイスラエル) :

« 南西区域の防衛強化の必要性(署名協力依頼) | トップページ | 東南アジア諸国の独立を助けた日本軍 »