教育

2010年3月10日 (水)

防衛大学校校長の管理責任

3月4日のマスコミ報道で、防衛大の男子学生3名が知人の女性に暴行しようとしたとして準強姦未遂容疑で自衛隊の警務隊に逮捕されていたことが分かったという事件を知りました。
読売新聞の記事によると、先月起きた事件に関して、逮捕されたのが今月に入ってからということですよね。
このことについて、防衛省人事教育局は「3人が逮捕されたのは事実だが、被害者が特定される恐れがあるため詳細は話せない」としているだけで、校長の会見はないのですか?
この事件は防衛大の学生が起こした事件です。となれば、五百旗頭真・防衛大学校校長の責任が問われるのが普通ではないでしょうか。
 大学関係でも、記憶に新しいのが京都教育大学の事件でしたね。
 事件の存在を知りながら、警察に報告せず、相手の女性が被害届をだした時点で明るみに出たという・・・。この時、学長は会見で辞意を表明しましたね。
「・・・大学は捜査機関ではないので、細かい事実を追及するには限界があった」と元学長はいっておられました。
それでも、未だにこの大学に対する世間の不信感はぬぐい切れていないはずです。教育大学ですから。
防衛大学校の場合なら、学生に対し、将来の幹部自衛官としての資質を養うために日々教育活動を実施しているはず。それならば、当然五百旗頭校長の会見は必要です。

田母神空将や、中澤連隊長(どうやら、退職に追い込まれたらしいです)の言動に対しては厳しい目を向けている防衛省は、なぜ校長の会見を実施させないのですか?
これは制服自衛官に対する差別ではないですか?意識してないかもしれないけど。

五百旗頭校長は、昨年このようなことをおっしゃっていますね。

学者から防衛大学校長に転じた私は、管理者としては素人である。が、歴史家として危機の瞬間の政府に注目してきたためか、私の預かっている防大という組織の危機管理には無関心でおれない。小さなことであるが、着任して、全教職員が不祥事の罠(わな)に落ちないための講習会を開いた。談合、情報漏洩(ろうえい)、セクハラ、飲酒運転等、教職員が転落するかもしれない穴はどこにでもある。かつては当たり前であったことが、今では犯罪とされる分野もある。技術と社会意識の変化を敏感に認識しておかないと、本人は社会的生命を失い、組織は社会に最敬礼して赦(ゆる)しを乞(こ)うことになる。不祥事を起こしてから謝る組織ではなく、事前に対応できる組織でありたい(毎日新聞 平成21年9月27日朝刊)
http://mainichi.jp/select/opinion/jidainokaze/archive/news/20090927ddm002070111000c.html

大切な学生を、不祥事の罠に陥らせてしまったことに対し、今回は謝罪する必要があるはず・・・。
言行不一致になってしまいますよ、いおっきさん。
被害届が出てから対処するあたり、遅いのではないでしょうか。
防衛大もついに普通の大学並みになってしまった?

防衛大は今回は最敬礼して社会にゆるしを乞わないといけないのに、
その儀式がないですよね。
そして、退職願はいつですかあ?

さらに、「若人の殿堂」たる防衛大学校の復活のために、次期校長は制服自衛官の教育畑の方を校長につけてください。
「管理者としては素人である」などと平気で言えてしまう校長がこのままい続ければ、将来の自衛隊のみならず、国家を破滅に追いやると危機感を感じます。 お願いします。

                                                     天奉院章姫

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2010年2月 4日 (木)

大学入試センター試験「現代社会」の問題

本年1月16日に実施された「現代社会」の問題で話題になっているものです。
問3 日本における参政権の記述として適当でないものを、次の①~④のうちから選べ。

①国民投票法上、憲法改正の国民投票の投票資格は、国政選挙権年齢が満18歳以上に改正されるまで、満20歳以上の国民に認められる。

②被選挙権は、衆議院議員については満25歳以上、参議院議員については満30歳以上の国民に認められている。

③最高裁判所は、外国人のうちの永住者等について、地方選挙の選挙権を付与することは、憲法上禁止されていないとしている。

④衆議院議員選挙において、小選挙区で立候補した者が比例代表区で重複して立候補することは、禁止されている。

この問題に関して、産経新聞では問題視した記事を掲載しました。
センター試験に「外国人参政権容認」?の設問  2010.1.17 23:01

このニュースのトピックス:大学教育
 16日に実施された大学入試センター試験の現代社会の問題の中で、最高裁が外国人参政権をあたかも憲法上問題ないと容認する立場であるかのように判断させる記述があり、インターネットの掲示板などで批判の書き込みが相次いでいる。識者からも「不適切」との声があがっている。(安藤慶太)

 問題は、日本の参政権に関する記述として「適当でないもの」を4つの選択肢の中から選ばせるもので、憲法改正の国民投票の投票資格や被選挙権の年齢などをめぐる選択肢とともに、「最高裁判所は外国人のうちの永住者等に対して地方選挙の選挙権を法律で付与することは憲法上禁止されていないとしている」と書かれていた。

 問題の正答は、「衆議院議員選挙において、小選挙区で立候補した者が比例代表区で重複して立候補することは禁止されている」という明白な誤りの記述で、外国人参政権に関する選択肢は「誤りではない」ことになっている。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100117/plc1001172302015-n1.htm

問題作成などにあたっている「大学入試センター」では、教科書を基礎として出題したものとしているのだそうです。

私の手元には「新訂 現代社会」(東京書籍)があります。
この問題を作成したどこかの大学の先生方(名前は非公表です)は、「2 選挙と政治参加」の文章から、④が普通に正解となるだろう。だから外国人参政権についてなぜクレームがつくのか?と言いたいのだと思います。
さらにこの問題について「不適切」と指摘されたのが、百地章・日本大学教授(憲法学)でした。だから、外国人参政権賛成派も反対派も、「誰か『正論』『Will』系の人だろう」ということで納得しているのだろうと思います。
小池百合子議員も問題提起されていますね。
http://www.youtube.com/watch?v=O5gzfTHfoyU

ところで、この「現代社会」という教科について、章姫なりに問題点を二つ指摘したいと思います。
一つは、センター入試など大学入試の社会科選択科目として選択する者が多い、ということ。「独立行政法人・大学入試センター」が発表している「受験者数と平均点の推移」によると・・・。
平成8(1996)年 日本史受験者・・・191,502名
         現代社会受験者・・・7243名
平成9(1997)年 日本史B(通史)受験者・・・179,486名
         日本史A(現代史中心)受験者・・・9,011名
         現代社会受験者・・・45,922名
☆何と、前年度に比べて6倍ほどアップ
さらに平成11(1999)年になると
         受験者数が、現代社会が日本史Bよりも上回るようになる!
その後、この「現代社会」がセンター試験の社会系教科の中で、最も受験者数が多くなります。

これは、受験生の日本史離れ(特に現役生は日本史Bが学校の授業では終わらず、予備校の授業で補う形になるのと、問題内容が難しいので苦手意識を持つ者が増えた)や、高校での授業で新聞を使った「生徒参加型授業」がよく行われるようになり、現代社会は取り組みやすいと試験科目に選ぶ者が増えたのではないでしょうか。

二つは、この「現代社会」の教科書内容。
東京書籍のものは扉の頁に「宇宙船地球号」の写真が掲載されています。

さらに「安全保障」についての記載が少なく、日本国家を守る自衛隊について、「憲法第9条に違反するかどうかが長い間にわたって論じられてきた」ことと、専守防衛と非核三原則を掲げてきたという記載があり、PKOの際のカンボジアでの活動の写真が掲載されているのですが、

「日本は広く東アジア地域の平和と安全について積極的な外交を展開する必要に迫られているが、太平洋戦争の際の日本の軍事行動の歴史に対する各国の目は厳しいものがある。
腰を据えてこうした過去の問題ととりくみ、国民の幅広い支持を得ながら、冷戦後の新しい日本外交を展開することが今後の大きな課題である」
という文で締めくくっています。

本来ならば、私たちの生活に欠かすことが出来ない食糧問題にせよ、資源・エネルギー問題にせよ、軍事とは切り離せないものなのに、体系的に学べないまま、「ナントナク」戦前の日本について反省しなければ・・・という内容になっているのです。それがまた、大学入試にも反映されている、ということをもっと知っていただければと思います。
もし、書店などに行かれたときに、参考書を見てくださるとよくわかっていただけるのではないでしょうか?

天奉院章姫

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